映画『対外秘』感想:汚い世の中と俳優たちの強烈な存在感

汚れた権力闘争の世界『対外秘』

韓国映画『対外秘』は、政治の裏側に潜む権力の闇をリアルかつスリリングに描いたサスペンス。監督は『悪人伝』で知られるイ・ウォンテで、緻密なストーリーテリングと力強い映像で、国家規模の陰謀と権力闘争を鮮烈に描き出しています。舞台は1992年、まだ開発されていなかった釜山・海雲台のエリア。この時代背景が、物語全体にどこか荒々しく泥臭いエネルギーを加え、時代の空気感まで鮮明に伝わってきました。

ということで『対外秘』のナカデミー賞ノミネート、おめでとうございます!シネマート新宿で観た感想を、印象的だったポイントごとにまとめてみます。

第三位:釜山・海雲台の昔と今

舞台は1992年の釜山、海雲台エリア。この時代、まだリゾート地として開発される前の雰囲気がリアルに描かれていましたが、今の海雲台を知っていると、あの街がリゾート地に生まれ変わったことを思い出します。映画を観ながら、ふと海雲台に行きたくなりました。

第二位:エンドロールのアートデザイン

映画のエンドロールのアートデザインがとても印象的でした。白黒赤を基調にした顔とテロップの出し方に工夫が凝らされていて、観終わった後まで楽しめたというか。こういうデザインは、次回ゲームを作るときに参考にしたいと思ってメモしておかないと、すぐに忘れてしまいそう。映画の最後まで余韻に浸れるアートが良かったです。

第一位:覚える気がないけど気になる俳優たち

主演の政治家ヘウンを演じたのは『DEADMAN 消された男』にも出演していたあの顔。調べたらチョ・ジヌンという名前でした。それから、ヤクザ役の彼も最近『犯罪都市 punishment』で観たばかりの顔、キム・ムヨルでした。韓国映画ばかり観ているけれど、どうしても名前を覚えられないので、もう覚えない事にしてます。でも顔はしっかり覚えているという、なんとも不思議な感覚が面白いです。名前を覚えてたのはソン・ガンホくらいしまでだなw

シネマート新宿で鑑賞した『対外秘』、緊張感たっぷりのストーリーもさることながら、舞台のロケーションや俳優たちの存在感に、今回も心を動かされました。