『お坊さまと鉄砲』レビュー:選挙とユーモアと感動のオチ

『お坊さまと鉄砲』感想:僧侶と銃と選挙が交差する物語

ナカデミー賞ノミネートおめでとうございます!シネ・リーブルで『お坊さまと鉄砲(原題:The Monk and the Gun)』を観ました。僧侶、銃を求めるアメリカ人コレクター、選挙管理委員会の職員、警察…多彩な登場人物たちが織りなす物語が、ブータンの美しい風景の中で展開されます。映画全体のゆったりとしたテンポも魅力的で、ブータンを旅したいと思わせてくれる作品でした。


印象に残ったポイントベスト3

3位:ブータンの風景と穏やかなテンポ

雄大な山々と静かな村の風景が、映画全体を包み込むような美しさで描かれています。映画のテンポもその風景にマッチしたゆったりとしたもので、忙しい日常から離れてブータンを旅しているような気持ちになれる作品でした。


2位:選挙管理委員会の奮闘と村人たちの反応

初めての選挙を浸透させようとする選挙管理委員会の職員たちが印象的。村人たちの素朴な反応との対比がユーモラスで、シリアスな題材にほのかな笑いを添えていました。村全体が巻き込まれる騒動の中、どこか温かい空気が流れているのがこの映画の魅力です。


1位:コレクターの旅路と感動のラスト

銃を探しにブータンまでやってきたアメリカ人コレクター。その執念と行動力には驚かされますが、最後に訪れるオチがなんとも言えない余韻を残します。爆笑とまではいかないのですが、ニタニタが止まりませんでした。「銃」という象徴的なアイテムを通じて描かれる、予想外の結末が見事で、映画のテーマを締めくくる最高の一幕でした。

まとめ

ブータンの民主化を背景に、僧侶やアメリカ人、選挙管理委員会など多彩なキャラクターが織りなす物語でした。美しい風景とゆったりしたテンポが心に残る、まさにブータンらしい一作。観終わった後、ブータンを旅したくなるような感覚がじわじわ広がる映画でした。