タイ映画『人肉ラーメン』感想:秘伝の味と逃げられない運命

タイ映画『人肉ラーメン』感想:秘伝の味と痛そうな食材たち

えー! これ、2009年の映画だったんだ。観終わって知りました。デジタルリマスター版だったんだ!…と少し驚きつつ、シネマート新宿でタイ映画『人肉ラーメン』を観ました。タイ映画というだけで有無を言わさず星三つをつけるほどアジア映画好きなので、期待を持っての鑑賞です。

タイトルにある某ラーメンの作り方ですが、代々伝わる秘伝のタイラーメンの製法らしく、味にこだわりがあるようです。その作り方がちょっと変わっていて、生きた人間をスパイスにまぶして調理するというもの。もちろん食材たちは生きているので覚醒したら逃げるよなぁ。逃げても無駄だけどなぁ…と思いながら観てました。痛そうなシーンも多くて、正直自分は絶対に食材になりたくないなと思いました。

映像は時折『恋する惑星』の頃のクリストファー・ドイルっぽいカメラワークを思わせるところがあったり、そこは良かったです。物語はだんだんと悲劇に向かっていき、いかにもタイ映画らしい展開でした。もう主人公に感情移入しちゃって、みんなラーメンの具になれば良いのにと思いました。そんなどん詰まりの悲劇ですが、その中でタイの市場や風景が描かれていて、タイの雰囲気を味わえた事は個人的に良かった点です。タイでラーメン食べたい。

全体的に、タイ映画の独特な雰囲気は楽しめましたが、やはりインパクトという意味では香港映画、アンソニー・ウォンの『八仙飯店之人肉饅頭』ほどではなかったですかね。頑張ってたし、ちゃんとスプラッター映画になってたし、こういう映画はずっと見続けて行きたいと誓いました。

映画を見終わった後、新宿のタイレストランに行き某肉タイラーメンを食べました。

ちゃんと某お肉が入ってました!美味しかったです。