『シビル・ウォー アメリカ最後の日』|カメラマンの目線で追う内戦アメリカのディストピア世界

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観て:カメラマンの視点で描かれるディストピアの旅

まずは、ナカデミー賞へのノミネート、本当におめでとうございます!『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を新宿ピカデリーで観てきました。

映画は、私が大好きな小説家アレックス・ガーランド先生が監督を務めていて、舞台はアメリカで内戦が起こっているディストピアな世界。報道カメラマンの主人公キルスティン・ダンストたち御一行がワシントンD.C.まで大統領にインタビューをしに行くという、ロードムービータッチの作品でした。このジャンルは個人的に非常に好みです。

映画を観ていると、カメラマン目線で戦争を見つめているので、ベトナム戦争に関する書物を好んで読んでいた私にとっては、あの時代と重ねながら観ていました。音楽の入れ方とかベトナム戦争映画っぽくなかった? あと内戦が進むと、ほとんど『ウォーキング・デッド』のような世界に近づいていくのな? 風景は同じだったよ。

あとケイリー・スピーニー演じるキルスティン・ダンストの弟子の成長も見ものでした。始めは泣いてた子が旅が進むにつれて彼女の強さが際立ち、最後はいい写真撮ってたのでピューリッツァー賞とか取っちゃうんだろうな。最近観た『エイリアン・ロムルス』でも輝いていたので、彼女の今後が本当に楽しみな女優ですね。

また、キルスティン・ダンストが貫禄ある女性に進化してましたが、最後の撃たれるシーンでは「防弾チョッキは?」と思わず声に出してしまいました。ヘルメットと防弾チョッキは必須だよ。

そして、アレックス・ガーランド先生には、また小説を書いてほしいと強く願っています。私は、いまだに『ザ・ビーチ』『四次元立方体』『昏睡』の余韻から抜け出せず、彼の描く物語をもう一度小説の形で深く味わいたいとずっと思っていました。でも、これはまるで、旅ブロガーなかしんに「また『ビーチ・オブ・ザ・デッド』のようなゲームを作ってほしい」とお願いしているようなものでしょうか。もう言うのはやめますね。いや、私はゲームは作りたいですし、いずれ作りますが、まだその時ではないだけです。

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